刑務所の中

刑務所の日常が、収監されている様々な人の視点から描かれています。

刑務所の一日、食事、入浴、作業場での作業、休日。。。などなど。

休日には、優等生の受刑者にはアルフォート(お菓子)とジュースが渡されるようです。

実際、刑務所が、そんな風なのかは定かではないですが、とてもリアルに感じます。

描いた人が、実際に刑務所に入っていたからだと思います。

※なぜ刑務所に入ったかといった著者のインタビュー記事も収録されています。

写実的にうまいわけではないのですが、独特の絵柄で刑務所の暗い感じがよく出ています。

スクリーントーンを使わず、線で陰影を表現、板の木目までしっかりフリーハンドで描いているせいかと思います。

壁のしみやら、物の質感も線でがりがり描いてます。

そのためか、おどろおどろしい感じが隅々まで出ています。

ですが、この絵柄で「刑務所の食べ物がおいしそう」という印象を受けました。

淡々としていますが、詩的というか、切ない描写がいくつか出てきます。