甘いもん好きおやじのブログ

日常の面白いことを描きます。

「水族館ガール」水族館のお仕事小説

水族館には年に一回行ってます。
かなり取材したみたいで、水族館の蘊蓄や、イルカやラッコの生態何て細かに書かれています。

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本当かどうかは、図鑑なんかで確認する必要はありますが、、、
主人公は市役所に勤める公務員で、ある日突然、水族館への出向を命じられます。
水族館って市営の物もあるんですね。
ただ、なんの海洋生物の知識が無い主人公が何故、水族館へ派遣されるのか、そこの説明が無いから今一感情移入しづらいかな。
最初の数ページでいきなり出向って言うスピーディな展開。
あっさり。
で、不愛想だけど職人気質の先輩の仕事ぶりを見て、恋心を抱く。
驚いたのは、水族館は実際の海洋を再現するために不自然なことをしているということです。
自然を自然のまま展示するために、矛盾する不自然をしている。
それは例えば、海獣のエサにビタミン剤を詰め込むということです。
冷凍の魚からはビタミンが抜け落ちるので、必要なビタミンが得られない。
そこで、魚の腹にビタミン剤を詰め込んでイルカやラッコに食べさせるという事らしい。
取材が確かであれば、これも事実なんでしょうし、実際狭い水族館の敷地に大自然を構築するのは多少の無理がいるのは分かります。
そう言ったリアルが書かれていて、なかなかお仕事小説としてよくできてるなあと思う反面、、、
人間関係が希薄というか、夢のシーンで先輩と主人公の女の子の関係を毎回くっつけようとしたり、起承転結が曖昧で、主人公が困難に陥ったかと思うとあっさりクリアしてたりします。
そこんとこ、もうちょっとシビアに細かく描いて欲しかったし、夢のシーンは興ざめなので止めて欲しかった。
あと、冗長なのか文章を追おうという感じしなくて、そうか、文章が単調という大人にとってライトなのか、そうなんだなと思って最後まで読むのが退屈でした。