甘いもん好きおやじのブログ

日常の面白いことを描きます。

「大学生のための交渉術入門」真面目でシンプルな内容

200ページも無い、薄い本ですが、内容はしっかりしています。
文章が飾り気無くシンプルに書かれていて、とても良い。
本屋で見掛ける、イラストとか漫画で、どうにか分かり易く書こうと取っ付き易さをアピールした伝え方本とかよりも、これ一冊読めば十分。
恐らく大学の教科書としても使われてるのかなと思えるほど、真面目で地味な内容だけど、読み応えあり。
交渉というよりも、伝え方について書かれていることが多く、日常会話での参考にもなりそう。

イメージ 1



まず、交渉するにあたって、良い環境を整えること。
暑くてごみごみした場所じゃ話し合いもままなりません。
お茶なんか出して冷房の効いた部屋で、挨拶をして話すのが良いですね。
まずはお互いの状況を情報として伝えて、現状を分かってもらう。
その過程でお互いの本当の欲求を探り、双方が満足する案を考える。
これをこの本が進めている競合的交渉というものです。
この反対にお互いが攻撃的になると、双方が妨害案を出し合い、泥沼化します。

この競合的交渉の練習問題が日常的なことで面白かった。
漫画家になりたい子供と反対する親。
部活を辞めたい部員と辞めさせたくない部員の対立。
バイトをリーダーにさせたい店長と、リーダーになりたくない部員。
など、自分で色々考えて回答すると面白いです。

アルバートメラビアンというアメリカの心理学者によると、人が視覚でとらえる相手の印象は全体の55%、声の大きさや口調などをとらえる聴覚が38%、話の内容は7%らしいです。
やっぱ、メール、電話より会って話すのが一番なんでしょうね。