甘いもん好きおやじのブログ

日常の面白いことを描きます。

「なれる!SE3 失敗しない?提案活動 」新人がRFPを書く

ラノベだからフィクションだからか、新入社員で一年目の主人公新人が大手商社のDRサイト構築のRFP作成を行う話になってます。
この新人が特にできる人間で、手強い上司であるヒロインと、一つ上の先輩である準ヒロインを説き伏せてRFPの作成を進めて行きます。
競合してる大手企業に挑発されて、ダメ元で諦めかけていたコンペを勝ち取る意思を固めるところの件は、なかなか良かったです。
この辺り、どうして主人公たちがこの仕事を取りに行くかの動機づけになっていて今後の多少強引な展開も納得できた。

ただ、RFPの勝ち方がどうも寝技と言うか斜めからのやり方だったのは残念かな。
でも、主人公たちの属する小企業だと正攻法じゃ難しいし、ストーリーの盛り上げ方を考えるとこの辺りのやり方になるのかもと思いました。
主人公がお客のRFP担当に会おうとして、何度も会社を訪問するシーンは、ちょっと暑苦しいけどキャラクターを立てるならわかりやすい。

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以下、ネタバレ。
業平産業側のRFP担当にポリシーがあり、一斉ベンダーと個別にRFPの話をしないし、どんな企業も公平に判断しようとしている鉄壁と言うか氷のような女性と言う性格付け。
この女性に主人公が何度も、要件を訊き出そうとアタックします。
何とか「RFP説明会がリスキー」というヒントを聴き出した主人公。
このヒントでかつて業平産業のネットワークを構築したレギオネットと言う会社がRFPに参加していないことを気付きます。
なんでこのヒントで、レギオネットに行きついたかは解読できなかったけど、ここから主人公の巻き返しが始まります。
ちなみにレギオネットは業平とライバル関係にある企業から役員を呼び寄せたということでRFPに参加できませんでした。
現行システムを熟知しているレギオネットから見積もりを取り、それを自分たちの見積もりとして採用します。
そして、いくらかの金をレギオに払いレクチャーを受け、検証環境を整えリスクを洗い出し自分たちで保守運用できる体制を整えます。
それを持って、見積金額にブレが無いことと、窓口を自社だけにして責任をハッキリさせるという提案をします。
この提案が功を奏して採用となります。
ピンチはあるけど話はとんとん拍子に進みます。
やはり、勝ち取るに際して、苦労をもう少し見たかった。
レギオネットとのやり取りが省かれていて、そこに苦労を描けなかったかなあと。
ページの都合もあるけど。

あと、表現の所々が中学生っぽくて、ちょっと読んでて昔を思い出して恥ずかしくなった。
 小柄な人形のような少女
 -はい、ボス。
 女王が騎士を任ずるかのように
 桜色の唇から
など。