シャチハタのインクがついにきれる
23の時、就職一年目でこれから使って行くだろうと思って、目に入った文房具店でシャチハタを買いました。
大人になったなあと思いました。
ですが、そのシャチハタは一年に数回しか出番がありません。
特に偉くも無い自分は、ハンコをつく機会がありませんでした。
何かを承認するわけでも、決済するわけでもなく、月報に記入者として印を押すだけです。
十年経ちました。
まだ、偉くなっていません。
だから、まだインクが切れません。
そして、今。
十八年経ちました。
ついにきれました。
というのもここ二年くらい、今までの無かった分を取り戻すかのようにハンコを押しまくったからです。
別に偉くなっていません。
仕事の内容で押す機会が増えたのです。
プログラムが改修され、それをリリースする際の申請書が月に二十枚くらい来ます。
そこに作業者としてハンコを押す場所が二つ、三つあります。
他にも、別の作業で申請書があり、そこにも。
月に数十回押しました。
そしたら、遂に今月切れた。
シャチハタのインクが遂に。
大人になりました。