甘いもん好きおやじのブログ

日常の面白いことを描きます。

野沢尚「 殺し屋シュウ」

割といろんな本の面白いところばかり齧って来たので、読んでみて普通という印象を持ってしまいました。

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amazonでは面白いというレビューが多いが、人それぞれと言う事かなあ。
確かに一話一話大切に書かれていて、なんでシュウが殺し屋になったのかとか、親子の確執とか、恋人に本当の自分を隠して殺し屋を続ける葛藤とか良く描けている。
だけど、次をめくりたくなるほど面白いかというとそうでもなく、何となく読みやすいし気になるから読めてしまったという印象です。
やはり、色んな本や映画、ゲームと楽しいものを体験しすぎた年配世代には、今更読んでも楽しめないのかもしれない。
これが高校生の頃だったら、孤独に都会の中で暗殺を行うシュウがカッコよく見えたのかもしれません。

最後に二話とエピローグは書きおろしで、最終話は短い文章で状況設定とか人間関係を簡潔に描いているうえに、分かり易い。
これだけたくさんの人間が出て来るのに数十ページで綺麗に話が終わるので、作者の力量がよく分かる。